どんなにオシャレなBOXや便利な仕切りを使って収納しても、結果使いにくいのではやった甲斐がありませんし、また散らかる元になります。どんなグッズを使うと収納上手になる、というより「整理の考え方」という視点で自身の経験をお話しします。

お目当ての物を買いに行くとき、まず最初に「店」を選び、次に目的の「階(フロア)」を探しますよね。

以前、大型の小売店に勤めていたのですが、その店舗は地階から8階まで9つのフロアで構成されていました。
とにかくお客様の質問される中でいちばん多く、うっかり間違った答えができないのは「○○はどこにある?」です。

店員から教えてもらった先で探していたものが扱ってなかったりすると、そこにいるスタッフはだれかれ構わず大変なお叱りを頂きます。ですから、新人であろうがベテランであろうがアルバイトであろうが管理職であろうが関係なく、どの商品がどこにあるかしっかり頭に叩き込んでおかなくてはいけなかったのです。

では、このことと家のモノたちの整理との関連は?
家にあるいろんな物を見てふと思いました。
ひとつひとつ、「これは〇階(に置いてる商品)だな…」「こっちはあるとすれば〇階かな?」という感じです。
文具・道工具・バラエティ・インテリア・キッチン・クリーン・ビューティー・トラベル…というふうに各階分かれていてさらにそれぞれコーナー分けするように分類のイメージです。

あるモノが突拍子もなく、たとえば洗顔クリームといっしょにネジ釘が並んでてもおかしいですから。基本売れることはないでしょう。「なんで6階の商品が2階においてあるねん!」という具合に自分の違和感をあえて意識して表に出すんです。
目的のものが決まったところにあれば取りに行ける(探さなくてもいい)、ただそれだけの単純なことです。

もし、見た目はちゃんと片付いているように見えているが、実はそうでもないような…(なんだか使いづらい)と感じたら、おそらく「関係ないもの」がまだまだ混ざっている状態では?

お家をよく見てみるとこの「関係ないもの」があちこち点在していませんか?
ウチもやはり、あっちこっちにちょっとずつありました。
最近、棚に形や大きさの揃ったファイルラックを並べて収納することも多いと思いますが、中が見えにくかったりするとどうしても雑にモノを入れがちです。
でも、形がBOXなだけにここは結構分類するのも手を付けやすい印象でした。
同じ種類や仲間たちは気が付いたときに集めて入れてあげます。
そしてこれをすると過剰在庫があればすぐあぶり出されます。
そんなに筆ペン要らんやろ、みたいな感じで。
ゆくゆくは余分なストックのスペースが減っていくのでスッキリします。

もちろん、まったく種類が異なるもの同士が近くにある場合もありますが、それは懐中電灯と非常食だったりひんやり小物とハンディファンのようについ余分買いしてしまうパターンの売り場と同じでこれはむしろそうあってもおかしくないですね。

長く住み続けているといっぺんに片付けるのは大変(この考え方でやり始めると途方もない)です。
誰かが買うのをやめてどこに戻していいかわからなくて仕方なく売場に放置された「迷子の商品」を元のフロアに戻してあげるように、見つけた都度、あるべき場所に返してあげましょう。