不動産売却は唯一無二の物件がたった1組の買主に出会う、ある意味とても奇跡的な現象かも知れません。

よほど買い手が殺到して早い者勝ちになるような場面はそうそうあるわけではなく(こんな右から左のような話は私の経験上、ほぼありません!)、時として売主も仲介業者もなぜかなかなか売れないという悩みをかかえます。

しかし、考えようによってはこの悩みを克服することこそがこの仕事の醍醐味とも思われ、大きな達成感とお客様の喜びにつながります。

この「売れない」という問題をみていきたいと思います。

そもそも値段が高い

これを言ったら元も子もない当たり前なのは承知の上ですが…。

売れる・売れないはどんなものにでもあります。
スーパーで98円で売られているペットボトル飲料をふつう500円も出して買いませんね。でも、128円でコンビニに並んでいたらこれはこれで売れます。むやみに安い価格で販売することは必要ありませんが価格の範囲はある程度決まっているものです。

不動産だって同じで今やポータルサイトを開けば山のように物件が公開されている時代、物件を探している人ならそれなりの相場観をもっておおよその見当をつけて見ています。
このあたり、チラシしかなかった昔とは大きく違います。

数社で査定を依頼したとしてたまたま高い査定額を提示されたため、とりあえず出してみないとわからないから、と思って売りに出したとしましょう。
その価格が同クラスの物件と比較してあまりに高い印象があればまず候補には挙げてもらえません。

時間に余裕があるとかないとかは関係なく、ひょっとすると売れにくくなる可能性をもたらすあぶない行為です。

「高いな…」
一般のお客さんが直接広告を見ている場合よりも、むしろ他の不動産業者がお客様に紹介しようとするときの物件チョイスのフィルターの方がインパクト大です。
しかもこの第一印象はなかなか拭えません。業界内でちょっとした有名物件になることも。

ここで業者の営業担当の目に留まらなかったらその先お客様への紹介も何もありません。

社会的な変化も

2020年からはじまった新型コロナウィルス感染症の流行はさまざまな生活の変化をもたらしました。
これからもなにかしら影響は続きそうですが、こういった社会の変化が人々の心理的な部分もふくめて不動産市況も大きく変化させます。

ただ、不動産に関して言えば、景気が良くても悪くても「売れない」という問題は、需要さえあればその時その時の相場の価格によってほとんどが解消できるはずです。
もし、思い通り(期待通り)の価格では流通しないというのであれば、それはお客様にとってはその時が売るタイミングではなかったということです。

この先将来にどのように変わっていくかはわかりませんが、人口が減少していくのは事実です。

都心のマンション価格が過去最高になったニュースが話題ですが、それが20世紀のバブル期のように都心の価格上昇が各地に波及するものでもなく、上がっているところとそれ以外で二極化しているのはもう明らかです。
もう価格動向も全国一様ではなくなりましたし、地域差がより顕著になりつつあります。

価格が上昇・下落するしないことよりもさらにすすんで、すでに「需要があるかないか」が「値段がつくかつかないか」の基準になってきています。

「いやいやまだまだ上がるんじゃないか?」と一部の地域や識者の希望的観測に流されずに、あなたの不動産はどうなのか、取引の現場の話を聞いてみましょう。

まとめ

不動産が売れない理由は価格以外にも物件が持つ個別的な要因があったり、これらが絡み合っている結果ですが、やはり根本的には「価格の設定」と「タイミングを大切にすること」が重要かと思います。
あなたの大事な不動産の売却ですからポイントをひとつひとつ押さえながら、問題を解消しましょう。