地方移住「都会から移住」

(※「地方」の定義は色々あると思いますが、政令指定都市・中核市基準に満たさない規模で大都市中心部へ日々の通勤は出来ないところ、とします)

ゆったりした空気のながれる地方に魅力を感じ、職場環境の変化も手伝って地方移住を考える方もいらっしゃると思います。
親世代は地方出身でも、次の世代は都会生まれ、都会育ち。
地方移住といっても実際の暮らしはどうなるか、ふんわりとしてイメージ湧かないかもしれません。

せっかく実際に地方移住をしてみたものの、思っていた通りにいかなかった、なんていうことも。
筆者は地方都市出身、大学入学以降は主に大都市近郊暮らし。
では地方移住するなら…、そのポイントをみていきましょう。

移住のタイミングとビジョン

タイミングとして年齢がまずひとつ。
出身地であったり親戚や旧来の友人を頼りにする場合でも年月が経てば相手の生活環境も徐々に変化しています。
仕事についても年齢が関係しますし、若い時とは違って思考的にも体力的にもいろいろ融通が利かなくなってくるものです。

移住を考えるのは年をとってからという方もいらっしゃるかもしれませんが、できれば早いうちから構想なり段取りしていきたいですね。

また、どんなことが達成されるか、仕事や趣味、それらが生活の軸として実現、継続可能であることは移住の最大の条件ではないでしょうか。

パソコンひとつでも仕事がこなせるようになったとはいえ、都会暮らしでは当たり前だったことがその地で必ずしも可能とは限りません。

このやれること、やりたいことを資金面も含めてきちんと計画しておきたいものです。

「ここで生きていく」という信念

自ら地方暮らしを経験した親たちだったとして、そのメリット・デメリットを理解していて今の都会暮らしと比較したうえで、さまざまな事情があるにせよ現在の生活を都会で続けるに至っているのです。
地方が良ければとっくの昔に帰れるなら帰っています。

・地域に溶け込める?

都会と大きく変わるのは地域の人間関係でしょう。
外から見るとあまり変わらないようにも見えますが、地方ではSNSのない時代から目に見えない駿足情報ネットワークが完成されています。
自治会・消防団・地域団体への加入・参加もあったりしますが、ふつうに「誰かの知り合いはあなたの知り合い」、はよくあることです。

特別な慣習や祭事がなくても自然とつながりがあります。人口が少なければ少ないほど濃密になります。
親戚一同その地域内に住んでいたり、こと、葬儀など何かあると距離も近いためお手伝いですぐ全員集合です。
逆に捉えれば余程のことがない限り、ひとりで孤独になってしまうことは考えにくいです。

・自然環境など

経験したことのない自然環境が予想されるのであれば事前に調べてみることと、できれば実際にそこで体験してみることです。

降雨・積雪量や台風の接近の頻度など気候条件も本当にちがいます。
潮の香りも毎日となると感じ方も変わるでしょうし、思ったより錆びます。
山や田畑で出会う数々の生き物たちも都会とはちがいます。
好きな人にはパラダイスですが、どうしても苦手な人もあるはずです。

そんなに物件は安くない?

地方とはいえ、人々が暮らしている以上、不動産の取引もそれなりにおこなわれているわけで、そこには当然市場の原理に基づいた相場の価格が反映されます。

もちろん都会より割安ではあっても、人々が集まりやすく買い物や交通の便利な生活しやすい場所では売買価格や家賃がそんなに安くはありません。

そこから離れるにしたがって都会よりも急に価格が下がるので、全体として平均すると価格が安いのです。

ちなみに普段の買い物における物価も特に都会と変わりありません。

田舎で特殊な物件といえば別荘地があります。水道負担金や私道の管理や下水道未整備で井戸水や簡易水道だったりします。
これら設備などを別荘地単位で共同で運営している場合、結構な支出が必要だったりします。
もちろん新築だったら建築条件がついている場合もあります。

移住者に自治体の手厚い支援や補助があり、もし、それを目当てにというのであれば賛成しません。
どちらかといえば移住を促進したいために、最後の手段として自治体が用意しているはずなので、そういったところは既に人口・就労などの面でかなり問題が深刻化しているはずです。
行き先として自分がここだと決めた自治体に偶然利用できる支援や補助があれば、それはラッキーです。

電車やバスがあるからだいじょうぶ、は危険!

地方では公共交通機関があったとしても、「車社会」が大前提です。

地方交通は人口減少に伴って利用者が減り、想像以上に既に大きな社会問題になっています。
みんなが使わないから鉄道やバスが赤字になってしまっているのに、いざ廃止や減便となると「それは困る!」となってますが…。

早いか遅いかでいずれ全国どんな地域でもこの問題が起きてくるでしょう。

鉄道利用者が減少する一因でもある高速道路や高規格道路は人やモノの長距離の移動や交流には欠かせませんが、日常生活の足として直接助けてはくれません。

ある程度の町になると医療体制は整っていますが、生活基盤として重要な病院をはじめインフラ整備は郊外が多いです。

ですからどうしても車が不可欠なのです。

もちろん、買い物や娯楽についても同じことが言えます。

車を運転できるうちは良いとして、もともと運転免許のない人や返納する高齢の方には、そういった面でも住みにくい部分があるのです。

まとめ

地方移住で知っておきたいこと。

タイミングよくビジョンを持って
人間関係・生活環境を知ろう
物件も安いとは限らない
生活しやすさは移動手段次第

さんざん、主にデメリット的な感じで書き出してしまいましたが、それが地方ゆえの特色・良さとなって表れていたり、その不自由さと引き換えに得られるもっと大切なものがあったりします。

いきなり移住と言っても、自信がなければいまの家を残したまま、地方で賃貸物件に仮住まいして都会との二重生活をしながらの「お試し」もおすすめします。
今まで気づかなかったところが見えてくるはずです。
もちろんいいところの方がたくさんあるのです。

どこにも根を張らずに各地を渡り歩きながら定住しない、というのもいまや選択肢のひとつになってきていますね。

地方移住、まずは持ち家の方はご自宅の価格査定からはじめてみませんか?