今の生活で何かちょっと変えたいけど「あたらしく家を買うところまでは…」、という方も多いのでは。

それに限られたお財布のなかでいっぺんに家具を買い替えたりするのも大変です。
では、今ある家具や与えられたスペースで置き場所を変えてみるのはいかがでしょう。

以前は自分の部屋が狭いから使いにくいなぁ…と思っていました。不満を解消したくて、それこそ思い立ったら夜中であろうが、そーっと音を立てずに大きな棚やベッドを、あーでもないこーでもないと動かしていました。

「以前は…」というのは、いまの状態が行きつくところまで出来上がったからではないかと思っています。

自分の場合、結局いちばん参考になったのはホテルの部屋です。

旅行が好きで、観光地というより地方の中心都市、地元の人々の生活に近いところでビジネスホテルに宿をとり、デパ地下で買い物したり飲み屋街へ食事に出かける、そんな楽しみ方をします。

最近、旅行もご無沙汰ですね(桜島)

あるときふと気が付きました。自分の部屋のカタチの理想はここにヒントがあるのではないかと。
私物が一切ないホテルの部屋ですからキレイに見えるのは当たり前です。
しかし、気に入った部屋に共通していることは、広さではなく、部屋に戻って片付ける荷物や服を収納する家具の配置と動線の使い勝手のよさと、落ち着いて過ごせるかどうかにあると思います。

1.通り道(動線)を最優先に

たとえばドアから入ってカバンを置く、上着を掛ける、窓・カーテンを開け閉めして、テレビをつけたり寝転んで落ち着く…こんな普段の当たり前の動作がしやすいかどうかです。

自分の部屋はドアから正面が窓になっています。まず、50㎝くらいの幅をとってドアから窓までなるべくジグザグにならないよう歩くスペースにします。これでストレスなく窓の開け閉めが可能です。
また、窓の壁際には物を配置しないようにしてカーテンが干渉しないようにしています。

2.行動の順番に家具を配置する

入ってすぐのドアの横に上着用のハンガーラック、脇にはカバンが置ける小テーブル、これはもともと2段になっていたものを組み直して1段にして高さを低くしました。
低くなったことで空いたここの壁面には姿見を壁付けにしました。逆にお出掛け前はここで身だしなみチェック。

追って順にクローゼット、これがかなり背が高いのでこんな中途半端なところに置くのは圧迫感があるかと思いましたが、意外にそんなこともなくむしろ廊下からの目線をうまく遮ってくれています。

その横に洋服などを片付けるチェストを置き、通路部分の向かい側が並行してベッドの位置になります。

あと細かいところでは時計などよく使う小物の置き場所を、クローゼットの中段やチェスト上に、立ったまま置いたり出したりできるようにしました。

ごくごく当たり前の配置で、なんだ今さらそんなこと…という感じがしないわけでもないですが、狭い部屋でたかだか2歩3歩でも行ったり来たりの動きに無駄がなくなると快適です。
部屋が広くないからと言い訳にして、使いにくくしているのは家具の置き場所の順番でした。

(元インテリアコーディネーター ※元??)

だいたいこんな感じ